校閲と校正
「校閲」とか「校正」という言葉を、ご存知ですか。
何年か前に、校閲ガールっていう石原さとみさんのドラマもありましたよね、私も好きで毎週楽しみにしていました。
個人的によく使っていたのは校閲ではなく「校正」という言葉の方だったのですが、「校正」の意味は、文字・文章を比べ合わせ、誤りを正すことだそうです。元の原稿と、出来上がったものを比較して、文字が正しいか比べる、あるいは、修正点がちゃんと反映されているか比べる、というのが「校正」らしいです。昔は今よりも手書き原稿が多かったでしょうから、原稿とタイピングされた原稿を突き合わせて、間違いを正すのはすごく大変な作業だったでしょうね。
そして「校閲」とは、誤字脱字はもちろんのこと、その内容の事実確認まで行うことだそうです。ドラマ内でも、校閲部の人たちは、わざわざ現場に行って書いてあることが実際出来るか調べたり、家の模型まで作って、登場人物の行動に矛盾がないか調べていました。
ただ一般的に言う「文字校正」という言葉は、誤字脱字や矛盾を見つけるという、校閲の意味も含んでいると思います。
校正・校閲はどこまで必要?
校正・校閲が発生するのは、出版社の編集部みたいな、本格的に文字を扱う仕事だけではありません。そう、我々のように商品説明をWEBに掲載したり、ブログやメールマガジンを書いたり、商品の説明書を作るとき、そしてSNSに投稿するときにすら、校正・校閲という仕事の入りこむ余地は、十分にあるんです。
ブログやSNSは、一般の方も気軽に書けるので、誤字脱字があることも多いですよね。ただ、ご本人ばかりでなく、ほとんどの読者の方も、そんなことは気にされないと思います。
でも、それが許されるのは、やはり、一般の人だからであって、ちゃんとした会社やお店が運営しているブログやSNSとなると、間違ったことは書けないです。我々のお店が「ちゃんとしている」かどうかはともかく、「出来るだけちゃんとしたいな」とは思っているので、説明書やWEBの記述は、スタッフ全員で校正するようにはしています。
そして、我が社のスタッフには、校正の鬼がいます。
適当な私なんかは、鬼の校閲に、「もうそこまで良くない?」と思うこともしばしば。
たとえば、「問い合わせ」と「問合せ」とか、「いぬ」と「イヌ」は統一させられます。
『この部分は「いぬ」の気分だったんだけど、ここは「イヌ」なんだ!!』とか、抵抗しても、ダメです。
すごいスキルだなと思うのですが、彼女は気をつけてそれに気づこうとしているわけではなく、元々、そういう部分がすごく気になるのだそうです。私なんて全く気にならないし、気付きもしません。
こうやって改行を続けて入れるのも、私としては、文章のテンポというか、話のリズムごとに改行を入れるようにしているのですが、それもスタッフたちとは合わず、改行を消されてしまったりすることも。
毎度、『ここには改行が必要なんだ!』VS『改行があると気持ち悪い!』の戦いです。
でも、それって、相性があると思うんですよね。
やっぱり、きちんとした本になると色々なルールを遵守しないといけないんでしょうが、ブログはその辺りは自由でいいんじゃないかなと。合う人は読むし、合わない人は読まない。
私だって、文節ごとに改行を3つずついれる方のブログを読んだりすると(たまにいらっしゃいますよね)、リズムが合わず読むのが疲れてしまったりするし、逆に、一般的には変な改行の入れ方だったとしても、読んでいてすごくしっくりきたり。
そんなことを言い続けて抵抗しているうちに、このブログの文章については、あまりツッコミが入らなくなりました。
なので、店内の文章と比べて、色々とそういう目で見るとツッコミどころが満載かもしれないです。気になさる方、ごめんなさい。
では、果たして、店の方がちゃんとしているか、というと実はそうでもありません。
新商品発売のその時には、ちゃんとした内容で世に送り出すよう心がけてはいるのですが、季節が変わったり、商品が完売してしまったり、消費税が変わったりしているのに、文章が古いまま残っているのをチェックしきれず、間違いが長年にわたり残っていることも・・・。1カ月に1回くらい、そういうのを見つけて「ギャー!!」となっています。
かく言う今日も、消費税が5%の時代の記述を見つけて、真っ青になっていたところです。
毎日見ていても、案外気づかないんですよね・・・。こういうところが「ちゃんとしたいな、とは思ってるけど出来てない」という所だったりします。
もし、古い記述や間違っている記述、誤字脱字などを発見された際には、こっそり優しく教えてくださいね。青くなったり赤くなったりしながら、修正したいと思います。鬼だけに!