こぼれ話 子育て

工作は答えを探す冒険

ほぼ日が好きです。毎日読んでいるわけではないのですが、たまにスタッフ間で話題にしたりしながら楽しく拝見しています。

そんなほぼ日で糸井さんが10年以上前に書いた

「勉強するくらいなら、遊べ!」

というコラムが紹介されていました。興味があったら探して読んでみてください。

「答えを探すこと」とは、遊ぶこと

このコラムの中で、学校の勉強というものは、既知の答えがあるのに、大人になって社会で仕事を始めると、答えというものはないのがほとんどで、多くの人は戸惑う。というようなことが書かれています。

確かにニュースで、受験シーズを勝ち抜き、偏差値の高い大学を出た人でも、仕事になると先輩にやり方を聞いてばかり、という話を見たことがあるような。

そして、糸井さんいわく、誰にも答えがわからない問題を解くことを勉強したいなら、本気で遊ぶことだと。自分で問題を探し、夢中になりながら答えを探すこと、それはつまり「遊び」だと言うのです。

工作=遊び=答えがない世界、のはずが・・・

で、私、思いました。

TUKTUKで売っているものは、工作キット、つまり遊びの道具です。
自分で問題を探しながら、自由に工作を作っていく、まさに、遊びの勉強そのもののように思えます。

でも大人になればなるほど、出来栄えにこだわりが出てきます。それが「見本と同じように綺麗に作りたい」という気持ちです。
正直とってもわかります、その気持ち…!SNS映えとか、何より普段使いするなら、自分好みのテンションが上がるものが良い!とか。

大人だけじゃなく子どもでもそうです。イベントで何個か制作例を並べていると、そのまんま真似してしまう子が現れます。

設計図通りに作る工作と、アレンジしていく工作

見本の通りに、設計図通りに、忠実に作る、それは答えがある世界です。マネしておけば綺麗に仕上がるから、考えなくて良くて楽です。

一方、もっと良くするために、こうしてみたらどうだろう?ああしてみたら?と、どんどんアイデアが湧いてアレンジして行く。
それは答えが無い世界ですよね。

工作という同じ材料からスタートしても、ある人は答えがある世界を歩いて、ある人は答えが無い世界を歩く。でも、設計図から少しそれるだけで、答えは違ってくる。そこがやはり工作のいいところです。

やっぱり子供は、遊びの天才

子どもたちが、設計図のない世界に飛び出して行くのを見ると、本当に尊敬してしまいます。恐れず、勇敢に、自分が思った色を思いっきり塗ったり、切ったり貼ったり。

はみでたり、真っ黒だったりしても、出来上がった作品を持つ、子どもたちの自信に満ちたステキな笑顔といったら、見ているこちらも本当に幸せにしてくれます。

見本があることでその世界を狭めてしまうのでは?という恐れもあるのですが、やはり、見本がないと、この工作をしたい!というテンションがあがらないので、完全になくすわけにはいかないんですよね。

でも大丈夫。子どもは遊びの天才なので、見本と同じに見えても、自分なりの工夫を入れているんです。色を少し変えていたり、描く場所を自分なりにずらしていたり。
大人にはわかりづらい工夫なんですが、それもその子のこだわりです。

子どもが小学生くらいになると、つい勉強しろって言ってしまいがちですけど、自由に遊ぶことこそその子のための一番の勉強だっていうこと、私たち親も肝に銘じないといけないですね。

たまにはお父さんお母さんたちも、お子さんたちの自由な遊びの冒険に連れていってもらってくださいね。

  • この記事を書いた人

ハマグチ

趣味はメダカ(魚全般)、植物、剣道、キックボクシング。元システムエンジニア。 見えないと言われるけど本当は内向的な一児の母、アラフォー。

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